いきていく術
- JIROKEN

- 7月30日
- 読了時間: 2分

秩父木の家専門店、夫婦で営むJIROKEN工務店の土屋賢次郎です。
先日、お客様の地鎮祭を執り行いました。
前日は30℃を超える猛暑。
の中で準備です。
「今回は暑すぎるから父ちゃん一人でやるよ。」
そう言って、一人で準備を始めました。
まずは近所の竹やぶへ。
「これは大きすぎるな。」
「これは短すぎるな。」
独り言をつぶやきながら、地鎮祭に使う竹を選んで切り出します。
現地に着き、杭を打ち始めたその時、一台の車が止まりました。
妻の車です。
「手伝うよ。」
助手席から降りてきたのは、11歳の息子でした。
久しぶりだな、一緒に竹の準備をするのは。
5歳くらいから、毎回のように手伝わせてきました。
あの頃は、杭を一本打つのも一苦労。
竹を持つことも、ロープを結ぶことも、父ちゃんに言われたことを一つずつやるだけでした。
でも今は違います。
何も言わなくても、次にやることが分かっている。
竹を運び、杭を打ち、縄を張り、必要な道具を準備する。
「父ちゃん、次はこれだよね。」
そんな言葉すら必要ありません。
私は昔から息子によく言ってきました。
「次にやることを理解して、今やることをやる。」
これは家づくりでも、野球でも、勉強でも、遊びでも同じ。
今だけを見ていると、次の一手が遅れる。
だから、いつも一つ先、二つ先を考えながら動く。
この力は、きっとこれから生きていく中で大きな宝になる。
そんなことを考えているうちに、地鎮祭の準備は無事に完了しました。
息子が竹を見つめながら、ぽつりと一言。
「いい家が建ちますように。」
その言葉を聞いて、なんだか胸が熱くなりました。
竹の切り方や杭の打ち方は、その気になれば誰でも覚えられます。
でも、本当に身につけてほしかったのは、その技術ではありません。
目の前のことだけではなく、その先を考えて動くこと。
自分で気づき、自分で考え、自分で行動すること。
そして、自分のためだけではなく、人の幸せを願えること。
そんな力こそ、これからの時代を生きていく術なのだと思います。
5歳の頃は、
「次は何をすればいい?」
と聞いていた息子が、今では何も言わなくても自然と体が動く。
その姿を見ていたら、いつの間にか少しずつ育っていたんだな、
と感じました。
もう父ちゃんが教えられることは、あまりないのかもしれない。
少し寂しくて、でも、とてもうれしい一日でした。



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