夏休みの宿題① 巣箱づくり
- JIROKEN

- 7月30日
- 読了時間: 2分


秩父・木の家専門店、夫婦で営むJIROKEN工務店の土屋賢次郎です。
先日、11歳の息子KSKが秩父農業高等学校でシジュウカラの巣箱づくりに挑戦しました。
立派な巣箱を持ち帰ってきたのですが、息子が一言。
「もっとオリジナル感を出したい。」
そこで思いついたのが、杉の巣箱を焼杉にすることでした。
焼杉は、木の表面を焼くことで雨や虫に強くなり、耐久性を高める昔ながらの工法です。
30℃を超える猛暑の中、親子でバーナーを手に巣箱を焼くことにしました。
しかし、息子は少し不安そう。
「本当に大丈夫?せっかく作った巣箱が燃えちゃわない?」
「大丈夫だよ。昔から家の外壁にも焼杉を使って、耐久性を高める方法があるんだ。」
「そうなの?知らなかった。」
「実はパパ、昔カナダでログハウスづくりをしていた頃、2週間くらい外壁材を焼く作業をしていたんだ。焼いた後は高圧の水で洗って木目を浮き上がらせるんだよ。」
「えっ、パパやったことあるんだ。なら大丈夫だね。」
そう言って、いよいよ作業開始。
「どれくらい焼けばいいんだろう。」
「火事にならないかな……。」
初めての作業に少し緊張した表情。
バーナーに火をつけると、「ボーッ」という音とともに炎が上がります。
よく見ると、少しだけ手が震えています。
慎重に、慎重に火を当てる息子。
「もっと近づけないと、なかなか焼けないよ。」
「だって、巣箱がもえたらいやだもん。」
そんなやり取りをしながら、5分ほど。
杉の表面は美しい黒色へと変わり、世界に一つだけの焼杉の巣箱が完成しました。
「あとは餌を入れて、シジュウカラが来るのを待つだけだね。」
そう話す息子は、満面の笑顔でした。
夏休みの宿題をきっかけに、ものづくりの楽しさと、日本に昔から伝わる知恵を一つ伝えることができました。
家づくりも巣箱づくりも、受け継がれてきた技術には理由があります。
私たちは家を建てる仕事をしていますが、本当に伝えたいのは「技術」だけではありません。
先人が積み重ねてきた知恵や工夫、そしてそれを次の世代へ手渡していくこと。
それもまた、この仕事の大切な役目なのだと思っています。
この巣箱に本当にシジュウカラがやって来て、新しい命を育んでくれたら――。
それは息子にとって、この夏休み最高の宿題の答えになるでしょう。
その日が来るのを、親子で楽しみに待ちたいと思います。



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