先日、一本の電話が。
「マスクあるよ。困ってない?」
いつもお世話になっている尊敬する先輩が心配してくれてマスクを譲ってくれるという。
本当にありがたい。
私:「ありがとうございます。うちには少しマスクありますので、他の困っている人にまわしてください。」
先輩:「了解!困ったらいつでも言って。」
こんなやり取りをして一旦電話を切った。
先日、お世話になっている方々が心配で手紙を出した。そして、あるお客からお礼の電話をいただいた。
お客様:「先日は手書きの心温まるお手紙をありがとうございました。久しぶりに心がほっこりしました。コロナ怖いですねえ。マスクも売ってないし感染が怖いです。」
そこで、先日の先輩からの電話を思い出し、そして思った。
私「そうだあ!マスクが無くて困っている人に贈ろう。」
コロナの影響で仕事が無くなったらどうしよう。
生活できなくなったらどうしよう。
住宅ローン払えなくなったらどうしよう。
こんな自分の事ばかり考えていて、他人の事を想う余裕がなくなっていた。
という事で早速、お世話になっている人にマスクを送った。
数日後、お礼の電話やメールを沢山いただいた。
貴重なマスクをありがとうございます。というような内容だった。
しかし、一人の方は様子が違った。
お客様:「マスク送っていただいてありがとうございます。でも、そういうことは結構ですから。」
私:「すみません勝手に送り付けて。ご迷惑をおかけしました。何か不都合などがございましたか?」
お客様「とても、とてもありがたくて、申し訳なくて。息子達は私には相談しないで、新築計画をある業者さんと進めているみたいなんです。ですから、JIROKENさんにはお仕事をお願いできないと思うので。」
そのお客様は先日の完成見学会に息子さん夫婦と来場してくれた方。
私:「全然気になさらないでください。仕事につなげようと思ってお送りしたわけではありません。先日のお話の中で、旦那様の体調がすぐれないとおっしゃってましたので、もしマスクが足りていないとお困りになると思っただけです。数枚しか送れませんでしたが、遠慮なく使ってください。」
お客様:「本当にありがとうございます。主人の事を覚えていてくださったんですね。先日主人は他界しました。そして、父も後を追うように・・・。」
お客様:「最近いい事全くなくて・・・。あたりまえに近くにいた人を2人も亡くし、世の中コロナ騒ぎ。友達に会う事も出来なく、毎日天井をみて泣いてます。」
お客様:「そんな時、貴重なマスクと手書きのお手紙をいただいて本当にありがとうございました。少しだけ前向きになれた気がします。どんな状況でも生きていかなくてはならないんですもんね。」
何かすごく良い勉強になった。「仕事」とはこういう事か。
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