家 物語
- JIROKEN
- 1月21日
- 読了時間: 2分

こんにちは、秩父・木の家専門店夫婦で営むJIROKEN工務店の土屋賢次郎です。
新年の朝、家族で妻の実家に帰省しました。
車を降りると、息子は全速力で家の中に駆け込みました。
「じいちゃん、ばあちゃん、あけましておめでとう!」
と言うと思いきや、最初に口にした言葉は驚きでした。
「どこの窓?鳥がぶつかった窓はどれ?よーちゃんがケガした窓。」
じいちゃんは少し驚きましたが、すぐに「それはあの窓だな」とリビングの大きな窓を指差しました。
そして、妻の弟・よーちゃんが少年だった頃の出来事を語り始めました。
「大きな鳥が突然この窓に激突して、ガラスが割れて家の中に飛び込んできたんだ。よーちゃんはガラスで手や顔を切って、みんなで慌てて病院に駆け込んだんだよ。」
息子は目を輝かせて「じいちゃん、そのときどんな感じだった?」と聞きました。
妻から聞いた「よーちゃん血だらけ事件」の詳細を知りたかったようです。
次に息子は、じいちゃんに「ママのことも教えてよ」と頼みました。
じいちゃんは息子を階段の前に連れて行きました。
「この階段、ママもよく転んだんだよ。上から『ガタガタッ!』て音がすると、ばあちゃんがすぐ飛んできて、ママを下でキャッチするのが日常だったんだ。」
じいちゃんはしばらく階段を見つめ、目を細めながら静かに言いました。
「家族みんな、よくここまで大きく育ったなあ。」
その言葉が私の胸に深く響きました。
この家はただの建物ではなく、家族の成長や喜び、悲しみ、そして絆が詰まった「家族の歴史そのもの」だと感じました。
鳥がぶつかった窓も、妻が転げ落ちた階段も、すべてが家族を育んできた大切な「宝物」だったのです。
家づくりとは、単に住まいをつくることではありません。
そこに住む人々が歴史を紡ぎ、絆を深める「舞台」を作ることだと、強く感じました。
「家族みんな、よくここまで大きく育ったなあ。」
この言葉を胸に、これからも一棟一棟、心を込めて家をつくり続けていきたいと思います。
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