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  • 執筆者の写真JIROKEN

ある朝の出来事



こんにちは!


秩父・木の家専門店JIROKEN工務店の土屋裕美子です。



ある週末の朝、息子と近所のゴミ拾いをしていると、70代前後と思われる男性が私達に話しかけてきました。


「札所20番の行き方を教えてくれませんか?」


JIROKEN工務店は札所19番の目の前にあるので、いつものよくある事です。


ちょうど私達も札所20番の方面に向かって歩いていたので、途中まで一緒に歩くことに。



たわいもない話をしながらしばらく歩き、別れ際になると男性が息子に向かってこんなことを言いました。



「昔、おじさんにも息子がいてね、僕ぐらいの年の時に二人で秩父の札所をまわったことがあるんだよ。でもその息子は若くして亡くなってしまったので、今はこうして供養のために一人でまわっているんだ。」



そして息子の目をじっと見つめながら


「絶対に、お母さんやお父さんより前に死んじゃだめだよ。」と。


息子は大きく「うん!!」とうなずき、男性は


「それじゃあ、ゴミ拾い頑張ってね。」


と言って札所20番に向かってゆっくりと歩いていきました。




私たちはその背中をしばらく眺めて、ゴミ拾いを再開。



息子が


「おじさんの子供、今どこにいるんだって?」


私は


「空からおじさんと一緒に札所まわってるかもね。」




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